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石川でボランティア
2024/09/30
「能登半島地震で被災した子どもたちに楽しいひとときを」と本願寺派少年連盟（護もり城き 孝道理事長）は７月１２日、連盟役員など５人が石川県穴水町を訪れ、光琳寺（長谷川逑のぶ麿まろ住職）が運営する光琳寺保育所の園児４０人にかき氷とポップコーンを振る舞った。
同保育所は元日の大地震で寺の境内にある園舎が半壊。使用可能な施設部分も２月末まで地域の避難所となり、その間は休園を余儀なくされた。３月からは約２㌔離れた町立向洋小学校の校舎の一角で保育を行っているが、園舎の補強工事が完了する９月までは慣れない環境での園生活が続く。
この日はプロの人形遣い・安藤秀明さん（新潟県燕市・福勝寺衆しゅ徒と ）による演劇ボランティアもあり（写真左）、子どもたちは教室で人形劇を鑑賞した後、外に出て、少年連盟スタッフが用意したかき氷とポップコーンをおいしそうにほおばっていた（写真上）。副園長の長谷川みはる坊守は「震災前は園庭で遊んだり、お寺の周りを散歩するのが日課だったが、この学校の校庭も地割れしているところがあり、なかなか外で遊ぶこともできない。外ではしゃぐ園児の笑顔を久しぶりに見ることができた」と話し、「子どもたちは今日の日を本当に待ちわびていました」と目を細めていた。
お昼はスタッフも園児と一緒に給食を食べ、歓談。楽しみにしていたかき氷がおいしかったことや日頃の園生活の様子、中には地震の体験について話す園児もいた。 園長の長谷川住職は「仮設住宅での生活を余儀なくされている家庭もあり、子どもたちが夏を満喫する機会はほとんどない。またこのような機会を設けていただけたら」とスタッフに謝意を伝えた。
同連盟が能登の被災地でボランティア活動を行うのは初めて。今回は連盟が設ける基金「被災した子どものための活動支援金」を活用し、宗派・能登半島地震支援センター（金沢別院内）のコーディネートで同園での支援活動を実施した。同園の子どもたちに少年連盟のグッズやお供えのおさがりの菓子を配ったほか、同町の社会福祉法人「平和こども園」にも連盟教材を届けた。
スタッフで参加した同連盟理事の脇本寿真さんは「おやつを食べる子どもたちの笑顔に心が和んだが、ご住職や坊守さんから『今年は花まつりもできなかったし、毎日の散歩もできない』と聞いて、『ここは被災地だった』と我に返った。またこの笑顔を見にきたいと思う」と話した。
（本願寺新報8/10号より転載）
