私たちの取組み

ご法話

子どもへのメッセージ「やさしさって...?」
南荘 宏

2018/12/20

test2.jpg
ほとけの み教えを きくものは
なかよく やさしく 礼儀正しく いたします

(「三つのやくそく」より)

徳村彰さんの『森に生きる』という本にはこんなことが書かれています。

森の中では、春になるとまず小さい草花たちが葉を出し花を咲かせます。次に低い木が芽吹いてしっかり葉を出したのを確認したかのように、中ぐらいの高さの木が葉を出し始めます。そして、森の下の部分がすっかり緑になったのを見届けて、最後に高い木が葉を出します。なぜかというと、高い木が先にさっさと葉を出してしまうと、低い木や草花に太陽の光が届かなく育つことができなくなってしまうからだそうです。

徳村さんは「大きいものは小さいものを、寿命の長いものは短いものをいたわっているかのようで、だからこそ、森は豊かなのだ。森の中に入ると心がなごみ、優しくなるのは、森ではどんないのちも大切にされているからに違いない」と書いておられます。
森の植物たちが「なかよく、やさしく、礼儀正しく」生きている姿に感動を覚えますね。自然は、なんと 智慧ちえ慈悲じひに満ちあふれていることでしょうか。

阿弥陀さまは、こちらが願うより先に、どの「いのち」も大切な「いのち」と、大きな願いをかけてくださっていました。そのやさしさに触れるとき、私の心もやさしくなって「阿弥陀さま、ありがとう」と手を合わせたくなりますね。

一覧へ戻る