私たちの取組み

ご法話

子どもへのメッセージ「努力の先にあるもの」
西脇 顕真

2018/12/20

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ある日本の大学の登山隊が、まだ誰も登ったことのない海外の山の登頂に成功した時のことです。困難を乗り越えてついに山頂にたどり着いた時、隊長は拳(こぶし)を振り上げて「われ、自然を征服せり」と誇らしげに叫びました。その隣ではガイドをしていた現地の村人が、大地にひれ伏して手を合わせ「自然が私に登ることを許してくれた」と感謝の祈りを捧げたそうです。

人は同じように努力をしても、自分のしたことだけに目をむけると、その自分を支えてくださっている大切なものが見えなくなるのかもしれません。どんなに努力をして良い結果がでたとしても、また思い通りの結果がでなかったとしても、その自分を支えてくださった多くの方々のご苦労に目を向けてみましょう。すると皆さんの努力の先にあるものが、自慢や不満ではなく「ありがとう」の感謝の心にかわるかもしれません。

親鸞聖人はとてもご苦労の多い人生でしたが、ご自分の苦労は語らず、ただただ阿弥陀さまが私を救うためにご苦労くださったことを喜ばれ、阿弥陀さまをほめたたえたご一生でした。阿弥陀さまは、嬉しい時も悲しい時も、どんな時もあたたかくあなたを見まもっていてくださいます。

親鸞聖人のように阿弥陀さまのご恩に感謝できる人になれたらいいですね。

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