私たちの取組み
ご法話
子どもへのメッセージ「違っていても、なかま」
小林 顕英
2020/11/30
のり子ちゃんの大好きなおばあちゃんは、3年前脳梗塞という病気になりました。
おばあちゃんはリハビリをがんばり、少しだけ左手と左足に、後遺症が残っていますが、自分のことは自分でできます。
ある日、のり子ちゃんはおばあちゃんについてスーパーに買い物へ行きました。
いろいろな買い物をし、会計を済ませ商品を袋に入れます。おばあちゃんが苦手なのでのり子ちゃんの出番です。
お野菜、お魚......順々にのり子ちゃんが袋に入れていると、すぐ横で話していたおばさんの声が、聞こえてきます。
「手も、足も思うように動かせない。お気の毒ね......」
思わずのり子ちゃんは、
「おばあちゃんは気の毒じゃない!困っているだけ!」
大声でさけんでしまいました。
くやしくて、なみだが出そうです。
「おばあちゃん、あんなにがんばってリハビリしたのに......気の毒じゃない......」
私たちは、一人ひとり思いおもいに、別々の人生を、バラバラに生き、歩んでいるように思っていますが、みんな阿弥陀さまのはたらきの内にいるのです。「決して一人ぼっちにはしない」とはたらいてくださる阿弥陀さまの手の中にいるのです。
困っている人だから、私にできるお手伝いをし、助け合い、励まし合う。きっと阿弥陀さまもよろこんでくださいます。同じなかま(御同朋)なのですから。