私たちの取組み
ご法話
子どもへのメッセージ「お母さんの写真が、 笑っているときも泣いているときもある 」
龍尾 一洋
2022/06/27
沙紀ちゃんが小学校三年生の時に、お母さんが亡くなりました。
お母さんが亡くなってからは、朝夕必ず仏さまにお参りします。そしてお母さんの写真に話しかけるのが日課になりました。
あるときお父さんに言いました。
「今日はお母さんの写真が笑ってたよ」
「どうして」
「今日は算数のテストで百点だった。家にかえってお母さんの写真を見たら笑ってたよ」
知らない人が聞けば、写真が笑うはずはないと言うかもしれません。
しかし沙紀ちゃんには、自分のことを心配しながら亡くなっていったお母さんの心が見えていたのです。お母さんの心の中には、喜んでくださっている自分の姿がありました。またあるときは、悲しませてしまっていた自分の姿がありました。
お母さんの心は、沙紀ちゃんのことでいっぱいで、いつ思い出しても、沙紀ちゃんのことを心配してくれて、笑ってくれたり泣いていたりしているのです。
アミダさまは、私のことを心配してくださって、かならず仏にしますとおっしゃいます。いつ思い出しても、忘れているときでも、アミダさまの心は私のことでいっぱいなのです。いつでも私と一緒にいてくださるのです。